「do_action Japan2020」で感じた、withコロナ時代の市民協働

2020年5月4日、厚生労働省は「新しい生活様式」を公表、その実践例を示しました。これを受けて私たちの生活や人生観はどの様に変化するのでしょうか。私たち市民協働ネットワーク長岡でも、これからの市民活動のあり方などについて日々議論を重ねています。その中で私たちはあるイベントに参加したことで、withコロナ時代における市民活動のヒントを見い出すことができました。

ウェブサイトを作成するソフトウェアの一つにWordPress(ワードプレス)があります。このソフトの特徴としてオープンソース(ソースコードの改変や再配布が自由に認められている無償)のソフトであることが挙げられます。
そのWordPressを使って、非営利活動団体のウェブサイトを2日間で作ってみよう、というWordPressコミュニティが主催する世界的イベントの国内版「do_action Japan 2020」が5月16、17日に開かれました。非営利団体のオンラインにおける存在感を高めることにフォーカスしたイベントで、WordPress を使って地域社会を盛り上げることを目的としています。呼びかけで集まった有志の人たちがメンバーとなり、制作に取り組みます。私たちの団体は依頼主として応募し、対象団体の一つに選ばれたことで、こちらに参加することができました。

面識のない人同士が一つの道具(WordPress)の下に集まり、自分の得意なことや試したい技能を持ち寄って、真剣に課題に取り組む。しかも今回はイベントの最初から最後までオンラインで完結する世界初の試みとなりました。一部でスポンサーの援助も受けたものの、アイデア出しから進行管理、開発までほぼすべて無料のツールを使用しました。依頼者側だった筆者も自らのデザインの技能を提供するなど、みな臨機応変な振る舞いで見事会期中にウェブサイトを作り上げることができました。

またイベントが土日開催だったこともあり、時には家事のために中座を挟みながら参加する形になりました。自宅や仕事場にいながらにして世界とつながる体験は、これまでにない新たな身体感覚として受けとめるようになりました。

あらゆる市民が相互に連携し主体的にまちづくりに寄与していくという市民協働の精神は、オープンソースの概念と馴染む部分が多くあります。共有する道具を改良して使ったり、境遇や肩書に左右されること無く、それぞれが得意なこと・やりたいことを持ち寄って一つの物事に取り組むことは、これからの世の中により大切な価値感となっていくことでしょう。

do_action Japan2020で作成したウェブサイト(試用版)
do_action Japan2020公式サイト

文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 事務局
  福田洋介

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